エッセイ 子供の心

マサルのこころ

 僕の名前はマサル

ボクは、シラカワ マサル 二年生。


 お母さんが作ってくれたお弁当を広げた時、となりにいたミホちゃんのお弁当を見たら、おにぎりだけだったから、ボクの卵焼きとタコさんウインナーを分けてあげた。


 後ろのタクくんがそれを見て、あついあついとニヤニヤしてボクをからかった。


タクくんもボクの卵焼きとタコさんウインナーがほしかったのかなと思った。


僕の名前はマサル 五年生


 僕は塾を休んで校庭のベンチに座って本を読んでいた。

いつのまにか側に可愛い女の子が並んで座っていた。

よく見ると同じクラスのナナちゃんだった。

可愛いなと思ったが、僕は話しかけなかった。


 次の日は、先生に怒られるのでサボらず塾に行った。

月曜日、授業中にナナちゃんと偶然目があった。

僕はなんだかドキドキした。 後少しで五年生が終わる。

 六年生になったら、ナナちゃんとクラスが変わると嫌だなあと思った。


 六年生になった。


僕は校庭のいつものベンチで本を読むのが好きだった。

ナナちゃんとはクラスが変わったが、僕のベンチの横にいつも座ってくれるナナちゃんが好きになった。

まつ毛がクルッとしていて横顔が可愛くて、僕はいつもドキドキする。


僕の本をナナちゃんに貸してあげると、次の日には返してくれる。

本当に読んでいるのかなと僕は不思議に思って、その本の内容を少し話してカマをかけてみた!

僕と同じ感想を話したので僕は恥ずかしくなった。


 その内、ナナちゃんが僕に本を貸してくれるようになった。

僕は塾の宿題が大変だったがナナちゃんが、貸してくれた本は全部読んだ。


六年生も終わりに近づき、僕はナナちゃんと離れ離れになるのが嫌だった。


 僕は中学受験をしてナナちゃんとは違う学校に通うことになる。


 六年生最後の放課後、いつものベンチでナナちゃんを待った。

今日は僕の心臓がドキンドキンと暴れていた。


 ナナちゃんが大好きだって最後に言おうと決めていた。

僕の隣に座ったナナちゃんに話そうとした時、ナナちゃんが僕のほっぺにいきなりキスをした!


 そして、さようなら!と言って駆けて行った。


僕は石地蔵になったように体が固まって動けなかった。


にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です